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半熟三昧(ジャズ味) このページをアンテナに追加

2006-10-24

[]Dave Brubeck "Dave Digs Disney" Dave Brubeck "Dave Digs Disney" - 半熟三昧(ジャズ味) を含むブックマーク はてなブックマーク - Dave Brubeck "Dave Digs Disney" - 半熟三昧(ジャズ味)

デイブ・ブルーベックが、ディズニーの曲をうまいことやりましたという盤。

出張北海道に行った時にどっかの店で、中古CDフェアみたいなのをやっていたので購入。そんな遠くまで来てCD買う事ないのに、中古CDという表示があると、誘蛾灯に誘われる蛾の如くにふらふらと寄り道してしまう。いやほんと、ゴキブリホイホイみたいなのがあって、真ん中にCDとか仕掛けてあれば、多分僕ひっかかってるよ。

 Dave Digs Disney ええと、J.P.ホーガンガニメデの優しい巨人"Gentle Giants of Ganymede"と同じで頭韻を踏んでいる。こういう題の付け方って、いかにもインテレクチュアルな感じがして、ブルーベックらしいと思う。東京大阪お笑いか、でいえば東京

 演奏は、いつものブルーベックポール・デスモンド。僕の中では、ブルーベック音楽は、ジャズではない。昔も今も。

 大学生ジャズ研にいた時分の「ジャズ原理主義者」の頃の僕にとっては「ジャズではない」は間違いなくネガティブな評価だったのだが、今ではもう少し物の見方が柔軟になっているので、この「ジャズではない」という評価にはポジティブなニュアンスがある。

 ブルーベックの志向は、ウェストコーストの中でも独特の立ち位置で、極めてオリジナルである。なるほど確かにグルーヴィーではない。しかし黒人グルーブリズムを模倣することよりも、ブルーベックの行為はジャズ精神根本こそに近づいているような気がする。ブルーベックは、ジャズではないが、ジャズ以上の何かである。


 ところで、デスモンドは、ブルーベックがあるともれなく付いてくる、ちょっとおまけ感のある人なのだが、音楽的に強烈な指向性のあるブルーベックに比べると、デスモンドには彼なりのこだわりというのが殆ど感じられない。簡単に言うと、デスモンドは、お餅をつく人ではなく、臼の横に座って、ハイッ!ってやっている人なのだ。

 この前まで一緒にバンドをやっていたサックスの人が、こういう人だった。衒いなく人が出した無理難題を、さらりとやる。結構うまいのに、じゃあ自分のスタイルに対しあまりこだわりがない。一体この人は賢いのか馬鹿なのか、といった風な。最近の僕は、この頃のデスモンドの心境というのが妙に気になるのである。彼は一体どんな気持ちでこのバンドでのメロディーを吹いていたのだろうか。