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半熟三昧(ジャズ味) このページをアンテナに追加

2006-12-31メルドー三連チャン

[]"Largo" Brad Mehldau "Largo" Brad Mehldau - 半熟三昧(ジャズ味) を含むブックマーク はてなブックマーク - "Largo" Brad Mehldau - 半熟三昧(ジャズ味)

Largo

Largo

 ブラッド・メルドーにはいろいろな面がありますが、このアルバムは彼の変態おチャクラ全開のアルバム。ガツーンと言わせられます。一応段落のジャンル分けとしてジャズと書いたものの、ジャズと言っていいものかわからん。

 ぎょわー、とかぶへーとか、そんな擬態語がぴったり来るような楽曲、そして電子音。ジャズ・ピアニストの人がこういうノイズ音の多い音作りをするのは珍しいような気がします。サバスとか、メタルとかのドロドロ感がうまく出ていて微苦笑しながら聴いた。

 ところで、これを聴いていると、ロック上がりの家人が(家人は最近ブラッド・メルドーがなぜかお気に入りなのですが)、「あれ?この曲聴いたことある」と言い出して、その時の曲がぬべーんとした不思議な曲だったので、「そんなことあるまい」と思ったが、"Paranoid Android"という曲で、Radioheadの曲のカバーだった。僕はロックは苦手分野でRadioheadは全然聴いたことがなかったのでわからなかった。

 しかしRadioheadのカバーかぁ。他にも、今時っぽいMPBラウンジっぽいWaveとか、言い意味でジャズというジャンルの枠を越えているアルバム。ちゃんと現在進行形の音楽にフックしているし、ジャズマンの観点で聴いてもインスパイアされるところが沢山ある。

 裏ジャケは、CSSの色見本帳みたいだなあと思ったりしました。


[]"The Art of the Trio, Vol.3:Songs" Brad Mehldau "The Art of the Trio, Vol.3:Songs" Brad Mehldau - 半熟三昧(ジャズ味) を含むブックマーク はてなブックマーク - "The Art of the Trio, Vol.3:Songs" Brad Mehldau - 半熟三昧(ジャズ味)

 淡雪の如くに溶け去りそうな、繊細な演奏。

 ゴリゴリしたところは全くない。リズム感はかなりいいが、黒人的文脈におけるグルーヴィーさはない。おそらく、こうしたところが"Bill Evansっぽい"という評をうける所以だと思うけれども、それって「黒っぽくない」っていうのは共通項なだけだから、ブラッド・メルドーがそう言われたくないのもわかるなあ。

 いわゆる"New Standard"(←Hancockのね)的なナイスな選曲らしいが、自分の中にそういう素養がないので、その選曲の良さが堪能できないのがくやしい。

[]"Places" Brad Mehldau "Places" Brad Mehldau - 半熟三昧(ジャズ味) を含むブックマーク はてなブックマーク - "Places" Brad Mehldau - 半熟三昧(ジャズ味)

Places

Places

これは、割と普通のメルドー節。それにしてもこの人達ってホント、ファミレス(Dinerという方がいいだろうか)好きな。イントロデューシング・ブラッド・メルドーのジャケ(ASIN:B000002N1C そういえばあのジャケ写のメルドーは関根さんにしか見えない) もそんなだったけど。

Placesというアルバム名だけあって、曲名はいろんな場所の地名。

今年はよくBrad Mehldauを聴いた一年だった。

2006-12-29

[]"Gone with Golson" Benny Golson "Gone with Golson" Benny Golson - 半熟三昧(ジャズ味) を含むブックマーク はてなブックマーク - "Gone with Golson" Benny Golson - 半熟三昧(ジャズ味)

Gone With Golson

Gone With Golson

 CDを貯蔵するスペースが空いたお陰で、最近は手が伸びなかった結構どうでもいいジャズのCDも、買うようになってます。特に、学生の頃主戦場にしていた二管/三管のハードバップとか。

 Curtis Fuller好きだからサイドメンで参加しているのは腐るほど持っていますが、実はBenny Golsonのリーダー作を買うのは初めてかもしれん。とはいえ、「運転手は僕だ、車掌は君だ」みたいなもんで、Benny Golsonのリーダー作とCurtis Fullerのリーダー作と何が違うかと言われると、多分本質的な違いはないと思う。やってるメンツはほとんど一緒。

 このアルバムは存外によかった。この前買ったKenny Dorhamのは(http://d.hatena.ne.jp/hanjukudoctor/20061219)イマイチだったけど、小気味いい。なんかね、二人の息がぴったりあっているせいで、テーマのからみ方とかがの馴染み方が半端ではない。

 あと、Bonus TrackはA bit of heavenという曲なんですけれども、Curtis Fuller作です。BOSS OF THE SOUL STREAM TROMBONEというカーティスフラーのアルバムにMr.L(Lido Roadという別名もある)といういい曲があるんですけれども、それによく似ていました。多分原型なんだと思うが、しみじみするいい曲です。

Boss of Soul-Stream Trombone

Boss of Soul-Stream Trombone

 何でもない無名の食堂で出てきた日替わり定食がうまかった、みたいな、そんな感じのアルバムです。

2006-12-25

[]"Recollections" Kenny Drew Trio "Recollections" Kenny Drew Trio - 半熟三昧(ジャズ味) を含むブックマーク はてなブックマーク - "Recollections" Kenny Drew Trio - 半熟三昧(ジャズ味)

Recollections

Recollections

 中古屋で見つけて懐かしいので買いました。僕が中二くらいの時にレンタルCD屋で借りて、テープに落として持っていたやつです。多分、自分でジャズを聴き始めて間もない頃で、それ故、随分聞き込んだ記憶がある。カセットテープも、プログラム編集して、A面が終わって、5秒以内にB面に移行するようにプログラム編集していたりして(笑)。

 歴史的な評価でいうと、これは、いわゆる"Great Jazz Trio"などの日本向けオシャレバイショーCDのはしり。

 ジャズに革新性とか政治性とかを求めなくなり、(今からみれば、ジャズにそんなもの求めていたのかと思われる方の方が多いかもしれないけれど、コルトレーンが生きている頃はそうだったのだ)、ジャズという音楽がアーカイブ化された過去の蓄積を縮小再生産という方向に商業的活路を見いだした頃。スタンダードをさらりと美しく。

 「欧州三部作」といわれて居るんですが、これが『欧州紀行』で、あと『パリ北駅着、印象』(南風、風力2みたいだな)『旅の終わりに』という邦題。この邦題がイメージのすべてを表しています。ライナーズノーツにも、「フローリングに似合うジャズを志向して企画された」とか本気で書いてあるし。曲も女子供が喜ぶメロウでスウィートなものが多い。

 ただし、この頃のKenny Drewは、SteeplechaseでDark Beautyとか録音しているちょっと後で、けっこう勢いがある頃。実際、演奏も悪くないです。ルバートで、きらきらっとしたフレーズを弾くイントロとかはちょっとあざといとは思うけれど、悪くない。Kenny Drewさん、ハードバップ期はゴリゴリだったのに、実はこんなの好きだったのね~みたいな感じ。

 それからベースのペデルセンがうまい。このアルバムはペデルセンの聴き所が一杯あるので、ちょっと嬉しい。Copenhagen Bluesというやつではテーマを取ったりしているが、これが超絶うまい。この一曲だけでも聴く価値はある。なんでこんなにピッチいいんだ。